写真家の声 #17

「最も優れたプリントへの
最短コース」

今浦 友喜氏

写真家の作品

風景写真はさまざまな色が絡み合い一枚の写真になる。その色の世界を見せるゴール地点は言わずもがなプリント作品であるわけだが、これが非常に奥深く確かな技術を必要とする。デジタルの技術によって自分の手でプリントまで自宅で出力できるようにはなったが、写真家は写真を撮ることが仕事なのでプリントは専門外だ。それに対して、クリエイトのラボマンはこれまで数え切れないほど写真展のプリントを焼いてきたプロ中のプロ集団。鑑賞者が心地よくプリント作品を見ることのできる仕上がりを知っている。となれば、どちらのプリントが良い結果になるかは比べるまでもないだろう。

僕はX-Pro2やGFX50Sで撮影したJPEGデータをそのまま調整することなく好みだけ伝えてクリエイトに渡すようにしている。それが最も優れたプリントへの最短コースだからだ。

銀塩プリントは価格が高いと思っている人も多いかもしれないが、僕の経験からはそうとも言えないことがわかった。かつて自家プリントでどうにか良い仕上がりに近づけようと頑張っていたころは、プリンター本体、カラーマッチング用のキャリブレションツール、インク、用紙などに多くのお金と時間を使ってきた。それでも納得のできる仕上がりには到達せず、どこか妥協したプリントを日々出力していた。しかし意を決してクリエイトにプリントを依頼してみるとショックを受けた。それまで自宅でプリントしてきたどのプリントよりも圧倒的に美しい仕上がりのプリントをたった1回で出力してきたからだ。答えの見えない作業を自分で行うより、プリントのプロに任せた方が圧倒的に早く、極めてクオリティーの高いプリント作品が手に入るのだ。

だから僕は1分1秒でも長くフィールドに立ち、写真を撮ることだけに専念すると決めた。

写真家の作品
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PROFILE

写真家の顔写真

今浦 友喜(いまうら ゆうき)

1986年生まれ・埼玉県川口市生まれ。
風景写真家。楽器製作学校講師を経験した後、株式会社 風景写真出版に入社。雑誌『風景写真』の編集を経てフリーランスになる。自然風景、生き物の姿を精力的に撮影。雑誌制作の経験や豊富なカメラ知識を生かし、雑誌への執筆や写真講師として活動している。