一般的なDPショップとクリエイトの大きな違いは、作品作りに熟知した専門のプリンティングディレクターがいることだと思います。
私たちプリンティングディレクターの仕事は、作者の意図をくみ取り、作者と一緒に考え、作品制作をサポートしていくこと。「作者の想いを表現するためには、どんな色や調子で画像を調整したらいいか」「作品を引き立てるには、どんなプリント面種がいいか。どんな展示パネル・額装がいいか」など、作者と一緒に考えていきます。また、年間何万枚という『画像を見るプロ』の視点から「どうしたら原版が持っているポテンシャルを活かせるか」「どうしたら作者が気づいていない潜在的な魅力を効果的に引き出せるか」といった親身で的確なアドバイスも行っています。
「作者のイメージをつかむ」大切さ
作者の意図をくみ取った画像調整
紅葉の写真のプリント依頼があったときのことです。作者とお話をしていくと「色づいたモミジの葉の美しさ」よりも、それらを際立たせている「差し込む光の存在」に感動したということがわかりました。全体を明るくしながら、紅葉した葉の赤みを強め、モミジの葉の輪郭がよりハッキリする画像調整を提案しました。手前の対象物の輪郭をハッキリさせることで、奥行きが生まれ、対象物と背景の間ある空間、つまり光の存在を強調できるからです。
画像調整なしの場合
画像調整ありの場合
上記はほんの一例ですが、「この部分を見せたい」「こんな風に見せたい」など、作者の意図に沿ってご提案内容は異なります。プリントでお悩みの際は、より良い「作品」にするために気軽にご相談いただければと思います。
クリエイトが制作しているプリントは「銀塩プリント」です。
銀塩プリントは、染料や顔料などのインクを紙の上に吹き付けるインクジェットプリントとは異なり、印画紙自体を発色させるプリント方式です。印画紙に塗布された3層(赤感・緑感・青感)の感光材料に光があたると写真の像を焼き付けられます。その後、現像液につけると化学反応を起こして画像が見えるようになります。3層の感光材料の組み合わせで1,677万色もの色を再現することができます。感光材料に塩化銀の成分が含まれていることから「銀塩」と呼ばれています。
インクジェットプリントの場合
銀塩プリントの場合
クリエイトでは富士フイルム製の高品質な印画紙ペーパーを多数ご用意しています。
作者の意図どおりにプリントするために、プリンティングディレクターがオーダーメードで画像調整をアレンジし、熟練のプリントマイスターが入念に仕上げていく。だからこそ「写真」が「作品」に変わるのだと思います。
お客様の中には「一度クリエイトでのプリントを味わってしまうと、今までのインクジェットでのプリントでは物足りない」という方もいらっしゃいます。
皆さんの作品制作にも、ぜひ『画像を見るプロの技術』と『熟練のプリント技術』を取り入れてみてください。